西中VOICE

誠心一筋

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前期中間試験を終える6月上旬頃から、本校ではいつもより早い時間に登校する3年生がいる。彼らは9月の西華祭(高校と合同で行う学校祭)、10月の体育祭を担当する3年生のリーダーたちである。彼らは過去2年間の経験を元に本番の企画を練り、その企画を成功させるための活動計画を立て、早朝にそれらを担当の先生と打ち合わせているのである。

IMGP2772当然3年生たちが一生懸命に作ったその企画や計画にも不備があり、担当の先生からその甘さを指摘されることも多い。「企画が面白くない」「計画に穴がある」「これは実施不可能だ」・・・。一生懸命考えて朝の打ち合わせに臨んだ3年生にとっては辛い指摘だが、そんな経験を通して彼らは「人を動かすことの難しさ」「ねらいを明確にして企画・計画することの重要さ」を学ぶ。
展示①ついつい諦めようとする気持ちも出てくる。どれだけ考えてもアイデアが出てこない。細かい計画が立てられない。悔しい。自分は無力だと痛感させられる。しかしここで3年生の心に去来するものは「今までの先輩たち」である。今までの先輩たちは諦めずに最後までやり切り、当時後輩であった自分たちに素晴らしい思い出を作ってくれた。そんな先輩に憧れて、そんな先輩を超えたくて自分はリーダーになったのでは…。

P1000782再び火が付いた彼らは「もう一度企画を考え直そう」「もう一度計画を立て直そう」と自分たちで動き出す。そんな3年生の姿を見て、言葉に出来ない思いが、良い伝統となって先輩から後輩へ継承されているんだなと思える。

本校の建学の精神でもある「誠心一筋に生きる」。その目指すものは、彼らリーダーのように多くの失敗や悔しさ、無力感を味わいながら、それでも決して諦めない不屈の精神を胸に、しっかりと地面を踏みしめて人生を歩んでいくところにあると感じる。今年の3年生も、今までの先輩がそうであったように、強く、誠心一筋に歩んでくれることを願う。    (教員SN)





























































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